2012年08月04日
精算法で必要耐力計算
左の2階の小さな建物と右の2階が大きい建物と1階にかかる地震荷重は異なる。2階の小さい左の建物の方が負担は軽く地震に有利である。
ところが、平成18年度から採用された一般診断法耐震診断ソフト(WEEという)では2階は2階、1階は1階で単純に床面積に係数を掛けて必要耐力を算定するため、2階の大きさに関係なく1階の床面積、建物の重さのランクで必要耐力を計算する。つまり左の建物も右の建物と同じ地震力になる。
WEEは間違いが無いように安全側に評価するようになっているので、診断の場合はやむを得ないであろうが、これで改修設計することは、発注者に無駄な経済負担を強いることになる。
そのため、一般診断法には「精算法」という2階の大きさを考慮した必要耐力の計算法がちゃんと用意されているので、改修設計を行うときには、この方法で必要耐力を求める。ただ、平家建ての場合は2階が影響しないのでWEEのままでよい。
詳しくは、木造耐震ネットワーク知多第6回研修会資料を参考にしていただきたい。
木造耐震ネットワーク知多 資料室
資料室には簡単な手計算で精算法に換算できるツール、WEEから精算法に移植できるエクセルワークシートもある。